建物の骨にあたる躯体構造は仕上がってしまうとほとんど見えなくなってしまいますが基礎と並び建物のなかで非常に大切な部分であり基本であります。見えている部分よりもむしろ見えない部分が良い建物と悪い建物を区別する判断材料になると言えます。
Origin houseの建物はあえて基本構造を在来軸組工法を採用しております。ご存知のとおり日本の国ははっきりとした四季という他の世界では稀な気候を持っています。またその四季をそれぞれ楽しめる日本の文化も世界がうらやむ粋なカルチャーであります。一方、建物にとりましては夏季多湿、冬季乾湿で世界の中でもっとも過酷な地域です。その中で現在も主力工法が受け継がれ千数百年間耐え育ってきた工法が木造在来軸組工法であります。
この基本工法がこれからの未来も主力であるでしょう。それはこの日本の気候に一番適した工法であるからです。皆様は建物の安全性を考えるとき阪神大震災を思い浮かべるでしょう。その時崩壊した建物のほとんどが旧建築基準法で施工された建物でした。その後に特に注目された2x4の建物は地震に強いと言われます。ある面それは正解です。モノコック構造であるので壁床が一体になっている建物は地震には強いと言えます。ただ大きな欠点は壁内に空気が循環しない構造になっているという事です。それは2x4が生まれた環境から見れば当然の事です。日本の2x4の歴史は1974年、現在から約30年前に(財)日本ツーバイフォー協会が設立されて1990年代の輸入住宅ブームにより一般的に普及し始めました。2x4の発祥の地アメリカは日本のように夏季は高温多湿ではなく、壁内に空気が廻る必要性はあまりありません。空気が非常に循環しづらい壁内には湿気が溜まりやすく、特に地盤から1mほどまでの場所は湿気の被害を受け、強いはずの2x4の躯体の足元部分がもろくなり、大きな地震時には大変な弱点になります。ある面強い構造と答えたのはその理由によるからです。以上の理由からOrigin houseは木造在来軸組工法の日本に適した構造を基本ベースに壁内に湿気が溜まらない工法を施しなお且つ2x4の強固なモノコック構造をプラス。またモノコック構造は構造上、建築基準法上でも全く必要がない筋違いをも配置した安全を徹底的に追求した構造を標準仕様としてあります。阪神大震災後に制定された新建築基準法をただクリアする構造だけでは満足できず、その安全係数を大幅に上回る安全値を確保しお客様にご説明抜きにご納得して頂ける構造にするためです。